米国の独立系調査機関であるPew Research Centerの2025年調査によると、成人の54%が過去1年以内にポッドキャストを聴取し、ニュース目的の利用は32%に達しました。若年層を中心に、音声メディアが情報収集の手段として広がりを示しています。

ポッドキャスト利用とニュース視聴が拡大、若年層が牽引
Pew Research Centerが2025年8月に実施した調査では、米国の成人の54%が過去1年以内にポッドキャストを聴取しています。2022年の49%から増加し、ポッドキャストが多くの人々の生活や情報摂取の一部になっていることが示されました。特に18〜29歳では67%が聴取しており、65歳以上(33%)の約2倍に達しています。世代間での利用差は依然として大きく、若年層での利用率が高い傾向が見られます。
ニュースを目的としてポッドキャストを利用する人も増加しています。全体の32%が「ポッドキャストでニュースを得る」と回答し、2020年の22%から10ポイント上昇しました。このうち「よく聴く」と答えた人は10%でした。年齢別では50歳未満の39%が「よく」または「ときどきニュースを聴く」としており、若年層での利用が特に高い結果となっています。

信頼性の認識と音声メディアの位置づけ
ニュースをポッドキャストで得る人のうち、53%は「他の情報源と同程度に信頼できる」と答え、23%は「より信頼している」と回答しました。「信頼していない」とする割合は23%でした。これにより、ポッドキャストがニュースの入手経路として多くの人に一定の信頼を得ていることがわかります。
調査全体を通して、ポッドキャストは娯楽やトーク番組だけでなく、ニュースや情報収集の手段としても利用が広がっていることが示されています。特に若年層を中心に、音声を通じた情報接触が日常化しており、米国におけるニュース消費の形に変化が生まれています。

Pew Research Centerとは
Pew Research Centerは、米国ワシントンD.C.に拠点を置く非営利・無党派の調査機関です。政治・社会・宗教・メディア・テクノロジーなど幅広い分野で独自の世論調査やデータ分析を行い、世界の人々の意識や行動の変化を数値で可視化しています。政策提言は行わず、客観的なデータと事実に基づく情報提供を目的としています。
参照元:Podcasts and News Fact Sheet
耳からニュースを得るの、もう当たり前になりつつあるね。