アドビは、10月のクリエイティビティカンファレンス「Adobe MAX」において、Adobe Fireflyに新たなAI機能を導入することを発表しました。ユーザーは音楽制作や動画編集の利便性を高めることができます。

音楽制作や動画編集を支援する新たなAI機能が搭載
Adobe Fireflyに新しいAIクリエイティブツールが導入され、クリエイターは画像、動画、音声の領域における主要な制作・編集機能をFirefly内で一括して利用できるようになりました。主な機能は以下の通りです。
- サウンドトラックを生成(パブリックベータ)
- アドビの商用利用可能なFirefly Audio Modelを搭載したAI音楽生成ツール
- 完全ライセンス取得済みのインストゥルメンタルトラックを、指定されたビデオ素材に合わせ、数秒で同期・調整して提供できる
- 音声を生成(パブリックベータ)
- クリアなナレーションを作成するテキスト読み上げツール
- Firefly Speech ModelやElevenLabsから幅広い音声を選べ、複数の言語で音声を生成し、感情、ペースなどを微調整できる
- 動画を編集(プライベートベータ)
- クリップの生成、整理、トリミングなどの編集作業を効率よく実行できるWebベースのマルチトラック型タイムラインエディター
- ナレーション、サウンドトラック、タイトルを追加でき、Fireflyで作成したコンテンツや手持ちのメディアと組み合わせて編集が可能
主要なパートナー各社のAIモデルが、同プラットフォーム内で利用可能に
今回のアップデートで、Adobe Fireflyはクリエイティブ機能を強化しました。主なアップデートは以下の通りです。
- 新しいFirefly Image Model 5(パブリックベータ)
- アップスケーリング不要で高解像度(400万画素、2K)の画像を生成可能に
- 光や質感を捉えた細かい表現に対応しており、「プロンプトで編集」ツールに活用されている
- パートナーのAIモデルを拡充し、機能の連携を強化
- 音声ナレーション生成に特化したElevenLabs Multilingual v2や、画像アップスケーリングに用いるTopaz Bloomなどを新たに追加
- Black Forest Labs、Google、OpenAIなど、業界を代表する各社のAIモデルがFirefly内で利用可能に
- Fireflyカスタムモデル(プライベートベータ)
- クリエイター独自のスタイルを学習し、視覚的に一貫性を持った一連の素材を生成できるAIモデル
- クリエイターが権利を持つ画像をドラッグ&ドロップするだけでパーソナライズ可能に
- Project Moonlight(プライベートベータ)
- エージェント型AIを搭載した対話型クリエイティブAIアシスタント
- アドビの複数のアプリケーションをまたいだ動作ができる
- クリエイターのSNSチャネルの分析に基づくインサイトの提供や、コンセプトを数分で作品に仕上げることが可能
Adobe Fireflyとは
Adobe Fireflyとは、Adobe社が提供する生成AIサービスで、テキスト入力から画像やデザイン要素を自動生成できるツール群を指します。PhotoshopやIllustratorなどのAdobe製品と連携し、背景生成や画像拡張、スタイル変換などを簡単に行えます。商用利用可能なデータのみで学習しているため、著作権リスクが低いのも特徴です。デザイン業務の効率化や創造表現の支援を目的に、クリエイターや企業で幅広く活用が進んでいます。
参照元:Adobe Firefly、AIを活用したオールインワン環境に革新的な音声・動画・画像AI機能とAIモデルを導入



楽曲生成AIのレベルも日に日に上がっていく。