アジア太平洋地域のラジオ・音声・ポッドキャスト業界関係者が集まる「Radiodays Asia 2026」が、2026年9月1〜3日にインドネシア・ジャカルタで開催されました。
セッションでは、音声コンテンツの収益化やリーチ拡大について議論。従来の音声広告枠にとどまらず、YouTubeやTikTokを活用した動画展開、クリップ配信、リスナーからの継続的な支援など、「Beyond Audio」につながる取り組みが紹介されました。

音声広告だけでなく、動画やブランドコンテンツへ
Radiodays Asiaに登壇したPodcast Network Asiaのロン・バエティオン(Ron Baetiong)氏は、アジア地域における従来の音声ポッドキャスト単体での収益化の難しさを指摘しました。
同氏によると、メディア予算の大半はすでに割り当てられており、音声ポッドキャストを含む多くのメディアが、残された限られた予算を争う状況にあります。そのため、単なる広告枠(アドスポット)の販売だけでは、事業を成り立たせることが難しいと説明しています。
こうした状況に対し、同氏はポッドキャストの動画展開や、ブランド統合型コンテンツ(インテグレーテッド・ブランデッド・コンテンツ)へのシフトを紹介しました。
フィリピン向けの番組でも、TikTokの長尺ポッドキャストで10万回以上の視聴を獲得するケースがあるといいます。同氏によると、動画コンテンツへ軸足を移したことで、オーディエンス規模は10倍になり、収益も大幅に増加したとしています。
日本ではリスナー支援やクリップ展開の事例も
セッションでは、日本のポッドキャストにおける収益化やリーチ拡大の事例も紹介されました。
FUBIの西山直也氏は、Podnewsが「日本で1位のポッドキャスト」と紹介した『COTEN RADIO』の取り組みを紹介。同番組には広告がなく、リスナーや法人からの継続的な支援を柱としています。
Podnewsによると、月額1,000円以上を支援するリスナーは1万人を超え、さらに月額5万円以上を支援する企業も約100社に上るとされています。
また、FUBIが手掛ける『小泉進次郎のポッドキャスト』では、約1時間の本編に加え、Q&Aの回答ごとに切り出したクリップを配信しています。
西山氏によると、こうしたクリップは本編よりも多くの人に届いています。そのため、本編への誘導手段としてではなく、クリップ自体を一つのコンテンツとして展開していると説明しました。
Beyond Audioとは
今回のセッションにおける「Beyond Audio」は、ポッドキャストを音声だけで届けるのではなく、動画やクリップなど複数の形式へ展開し、リーチや収益機会を広げていく考え方を表しています。
Radiodays Asia 2026では、Podcast Network Asiaのロン・バエティオン氏が、YouTube動画やTikTokの長尺ポッドキャスト、クリップへの展開を紹介しました。
また、従来の広告枠の販売だけでなく、ブランドと統合したコンテンツを活用するなど、音声の枠を越えて収益化を図る方法も示されています。
参照元:Podcasting in 2026 is “beyond audio”



「クリップが番組」って考え方、ポッドキャストの楽しみ方も変わりそう。