米調査機関Sounds Profitableは、広告付きメディア20種以上を横断比較した最新レポート「The Advertising Landscape」を公開しました。
実効リーチで見るポッドキャスト広告の強さ
今回の調査では、メディアの月間利用率(=広告が届いた人の割合)に「広告想起率」を掛け合わせた実効リーチを指標とし、ポッドキャスト広告の優位性が明らかになっています。
広告付きメディアの月間利用率
広告付きメディアの月間利用率では、ポッドキャストは31%と一定の利用規模を持っています(トップからFacebook:74%、Premium TV:72%、YouTube:65%などと比較して中規模の位置づけです)。
広告付きエピソードの接触率
ポッドキャストの月間リスナーのうち58%が広告付きエピソードを聴いており、その接触機会の多さが確認されています。
広告想起率と週次実効リーチ
ポッドキャストの週間リスナーのうち、「広告を聴いた記憶がある」と答えた割合(広告想起率)は86%と非常に高く、この結果を基に算出された週次の実効リーチでも上位に位置しました。
また、広告を聴いた記憶があると答えた割合は、18〜54歳で89%、55歳以上でも77%にのぼりました。年齢に関係なく、ポッドキャストは広告が届きやすく、記憶にも残りやすい媒体であることが示されています。
広告環境としての信頼性
ポッドキャストは、モデレーション(不適切な投稿の制御)や誤情報の防止といった観点からも、高い信頼を得ています。
コンテンツのモデレーションに対する信頼度では、XなどのSNSと比較すると、ポッドキャストは10ポイント近く高いことがわかります。
誤情報・フェイクニュースの少なさ
誤情報やフェイクニュースの少なさに関しても、ポッドキャストはより信頼されている傾向が見られます。
虚偽広告の防止評価
「虚偽や誤解を招く広告が流れにくい」と感じる視聴者の割合も、ポッドキャストは他メディアより高い値を示しました。
信頼性と多様性への親和性
広告が「自然で信頼できる」と感じる割合は、すべての属性でポッドキャストがSNSを上回りました。とくにヒスパニック系・中南米出身者や55歳以上の層で、ポッドキャストの優位性が際立っています。
広告メッセンジャーへの信頼度
ポッドキャストホストが広告を紹介する際、その内容を「信頼できる」と答えた人は39%に達し、SNSを大きく上回りました。
人種・民族別の信頼度
Blackオーディエンスで51%、Hispanicで49%、Asianで46%がポッドキャスト広告の語り手を信頼しています。
性別別の信頼度
男女別では男性が39%、女性が38%といずれも高い水準を記録しており、性別によるポッドキャスト広告への信頼度に大きな差は見られません。
Sounds Profitableとは
Sounds Profitableは、米国を拠点とするポッドキャスト業界専門の調査・分析メディアです。広告主や業界関係者向けに、音声広告やテクノロジーに関するレポート、統計データ、トレンド分析を定期的に発信しており、業界内で高い信頼を得ています。
耳に届く声だからこそ、信頼も届くのかも。