ドイツのポッドキャストマーケティング企業であるセブン・ワン・オーディオ(Seven.One Audio)は、ドイツにおけるポッドキャストの利用実態に関する調査レポートを発表しました。
本レポートによると、ドイツでは30歳未満の若い女性のポッドキャストリスナーが増加しており、今後の市場形成に大きな役割を果たすと見込まれます。

根強い「コメディ」「ドキュメンタリー」人気
ドイツ語圏のポッドキャストのリスナーには男性が多いと考えられてきましたが、近年は若い女性の間でも人気が高まっているようです。本レポートによると、ポッドキャストを習慣的に視聴すると回答した18〜29歳の女性の割合は、2019年にはわずか37%だったのに対し、2025年には81%と大幅に増加しました。
特に「コメディ」「犯罪ドキュメンタリー」「社会・文化」といったジャンルの人気が高く、この傾向はリスナー全体にも反映されています。
また、ポッドキャストは女性の間で、最も広告想起率の高いチャネルであることも明らかになりました。ポッドキャストで視聴した広告の内容を記憶していると回答した女性は85%以上を占め、TikTokやYouTubeよりも高くなっています。
さらに、ポッドキャスト広告に対する信頼性は、他のソーシャルメディアよりも平均で8%高い結果となりました。ポッドキャストのパーソナリティに対して信頼を寄せていることを示しています。
高所得層は広告への忌避感が低い
リスナー層の拡大は若年層にとどまりません。習慣的にポッドキャストを視聴するリスナーの割合は、2023年には18〜49歳で32%、18〜29歳では43%でしたが、2025年には18〜49歳の63%、18〜29歳では73%と大幅に増加しています。
また本レポートは、高所得層のリスナーの方が広告に対する忌避感が低いことも明らかにしました。無料で聴けるポッドキャスト内の広告を容認すると回答したリスナーは、全体の82%だったのに対し、世帯収入が4,000ユーロ以上(日本円で68万6,520円以上※)のリスナーでは86%と高い割合を示しています。
さらに、テーマに沿った広告も高く評価されており、全体では賛成派が71%だったのに対し、高所得層では79%を占める結果となりました。
※ 換算為替レート=171.63円(2025年7月11日時点 TTM)
Seven.One Audioとは
Seven.One Audioは、ドイツを拠点とする複数の音声ブランドを統括するオーディオ・プロダクション&ネットワーク企業です。ポッドキャスト制作チームを保有し、テレビ局やメディア向けに企画〜配信までを一貫してサポート。音声コンテンツの企画、収録、編集、配信、広告・スポンサー枠のマネタイズまでを包括的に扱います。また、SNSでのショートクリップやプロモーション動画投稿も積極的に行うことでリスナー接点を強化しています。
参照元:Germany: young female listeners are shaping the podcast market!
若年層と高所得層にポッドキャストリスナーが多いっていうのは、日本と同じ傾向だな。