SambaNovaがHume AIの最先端音声モデルと独占契約。最新の日本語モデルも公開

米国のAIインフラ開発企業SambaNovaは、同社が提供するクラウド型のAIモデル運用プラットフォーム「SambaCloud」にて、米国の音声AI開発企業Hume AIの感情知能音声モデルであるEVI 4 MiniとOctave 2の独占提供を10月1日に開始しました。あわせて、Hume AIの新しい日本語モデルも公開されました。

SambaNovaがHume AIの最先端音声モデルと独占契約。最新の日本語モデルも公開

日本語モデルの追加でグローバル市場も視野に

SambaNovaが運営するクラウド型のAIモデル運用プラットフォーム「SambaCloud」は、独自設計のプロセッサ「RDU(Reconfigurable Dataflow Unit)」を活用し、オープンソースの大規模言語モデルを高速に推論できる環境を提供しています。

一方、Hume AIの感情知能音声モデルであるEVI 4 MiniとOctave 2は、ユーザーの話の内容だけでなく、感情的なトーンやイントネーションを解釈することで、文脈に対して適切に応答することを目指して設計されています。さらに、日本語モデルも追加され、グローバル市場において多言語対応を強化する方針です。

迅速な応答と豊かな音声表現で自然な音声AIを実現

今回の提携により、「SambaCloud」の遅延の少ない迅速な応答と、Hume AIの表現力豊かな音声が組み合わさり、自然な音声AIが実現できるとのことです。

SambaNovaのCEO兼共同創設者であるロドリゴ・リアン氏は次のように述べています。

音声AIは企業のコミュニケーションを根本的に変革し、あらゆるインタラクションにおいて組織と顧客、従業員、そしてユーザーとの繋がりを強化します。現在、Hume社のEVI 4およびOctave 2モデルはSambaCloudで独占的に提供されており、ユーザーは信頼できる安全で高性能なプラットフォームで、表現力豊かで感情に配慮した音声機能を利用することができます。今回の発表は、Hume社との長年にわたるパートナーシップをさらに深めるものであり、企業クライアントに市場で最も高速で拡張性に優れ、感情認識機能を備えたAI体験を提供します。

また、Hume AIのCEO兼チーフサイエンティストであるアラン・コーウェン氏は、 次のように述べています。

SambaNovaを活用することで、人間のように聞き、理解し、反応するリアルタイムの感情知能AIを企業規模で提供できます。SambaNovaのプラットフォームは、英語から日本語への複雑なリアルタイム翻訳といった活用例を含め、表現力豊かな音声AIを現実世界に導入するために必要なスピード、柔軟性、そして効率性を提供します。

SambaNovaは今後、同社のプラットフォームをカスタマーサービスやヘルスケア、ゲームなどの様々な業界へ拡大していく意欲を見せています。

SambaNova Systemsとは

SambaNova Systems(サンバノバ・システムズ)は、米国カリフォルニア州パロアルトに本社を置く、AI向けハードウェアおよびソフトウェアを提供する企業です。同社は、独自設計の「RDU(Reconfigurable Dataflow Unit)」というプロセッサーを活用し、従来のGPUベースのシステムよりも高速かつ効率良く大規模言語モデル(LLM)の推論に対応できることを特徴としています。また、企業や政府機関向けにクラウド/オンプレミス両対応のAI基盤を提供し、データ主権やセキュリティにも配慮したソリューションを展開しています。

参照元:SambaNova and Hume AI Unleash Lightning-Fast, Multilingual Speech-Language Model to Redefine Conversational AI for Global Enterprises

AMI(エイミー)

海外のAI開発企業で日本語モデルが開発されるのは嬉しいぞ。