名古屋鉄道は4月3日から、音声放送をリアルタイムで文字起こし・翻訳する実証実験を名鉄名古屋駅で開始します。
アイシンが開発した音声認識システム「YYSystem」を活用し、2026年秋に開催される愛知・名古屋2026大会(アジア競技大会・アジアパラ競技大会)を見据えた受け入れ体制の強化を図ります。

放送内容を「Myエンジン」で正確に文字起こし
今回の実証実験の核となるのは、高度な音声認識技術です。
話者の発話の癖を学習し、精度の高い文字起こしを実現する技術「Myエンジン」を搭載しています。駅ホームの放送室から流れる係員の案内を即座にテキスト化し、ホームに設置された専用モニターへ表示します。騒音の多い駅ホームという環境下でも、正確な情報を届けられる点が特徴です。
音声情報のバリアフリー化と多言語対応
このシステムは、運行形態が複雑な名鉄名古屋駅において、情報アクセシビリティをいっそう高める役割を担っています。
音声情報の確認が困難な聴覚に障害をお持ちの方や、日本語に不慣れなお客さまに対し、運行状況や注意喚起を視覚的に伝えます。対応言語は日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字)の4言語です。放送という情報の伝達手段に視覚的な選択肢を加えることで、より円滑で安心な駅利用をサポートする狙いがあります。
公共空間における音声情報の可視化
アイシンが開発した音声認識システム「YYSystem」は、もともと聴覚に障害のある自社従業員のために開発された技術です。その機能性は2023年度グッドデザイン金賞を受賞するなど高く評価されています。
駅の放送という伝統的な音声案内を、デジタル技術で再定義する今回の試みは、情報の届け方をアップデートする事例といえるでしょう。実証実験を通じて他駅への展開も検討されており、公共空間における音声情報の活用の進化に期待です。
YYSystemとは
アイシンが開発した、声や音を可視化する独自のアルゴリズムを用いた意思疎通支援アプリケーションシリーズです。もとは聴覚に障害のある自社従業員向けに開発されましたが、現在は多言語翻訳機能などを備え、訪日外国人への対応など幅広いシーンで活用されています。2023年度グッドデザイン金賞を受賞するなど、高い技術力と社会的な有用性が評価されています。
参照元:~駅の音声放送が見える~ 名鉄名古屋駅で音声認識によるリアルタイム翻訳モニター案内の実証実験を実施します



音声を“見せる”って、インフラとしてかなり重要。