日本のイヤホン・ヘッドホン専門ブランドのfinalは、新ワイヤレスイヤホン『TONALITE』のクラウドファンディングを11月19日に開始しました。身体形状にもとづく個人性適用技術により、一人ひとりに最適化された音響体験を提供します。

身体形状をスキャンして音色を個別に最適化
finalが公開した『TONALITE』は、ユーザーの身体形状を読み取り、そのデータにもとづいて音色を個別に調整する仕組みを採用しています。専用アプリで頭部や耳、肩周りをスキャンし、クラウド上で「アコースティックアバター」を生成。音の反射や回折への影響を計算し、その人物に合わせたチューニングを行う点が特徴です。
最適化後の音色は「DTAS Personalized」として出力され、一般的な音響特性の「DTAS General」とアプリ上で切り替えて確認できます。ユーザー自身の身体をモデルにした補正を行うことで、音の定位や明瞭さをより自然に感じられる環境を用意しています。
ドライバーユニットに専用設計「f-CORE for DTAS」を採用
イヤホン本体には、DTASの計算結果を再現するための専用ドライバー「f-CORE for DTAS」を搭載しています。振動板とエッジをインジェクション成形で一体化し、コイルの引き出しには空中配線を採用することで接着剤を減らし、高い精度を実現したと説明されています。有線フラッグシップモデル「A10000」で培った歪み低減技術も投入されており、歪み率の低減と音の再現性向上が図られています。

また、ノイズキャンセリングは物理的な遮音性に加え、フィードフォワード方式とフィードバック方式を組み合わせた「トリプルハイブリッド方式」を採用しています。SONY製ANC専用チップセットやInfineon社製MEMSマイク、final独自のアルゴリズムを組み合わせることで、圧迫感の少ない静かな環境を実現するとしています。ノイズキャンセリングは「音質優先」と「ANC優先」を選択でき、アプリ内ではアンビエントモードの切り替えやボリュームステップ最適化、10バンドイコライザー、充電残量確認などの機能も利用できます。

身体データにもとづく新たなアプローチ
『TONALITE』は、人によって大きく異なる身体形状が耳に届く音を変化させる点に着目し、その「身体の個性」を測定して音色を個人性適用するイヤホンとして紹介されています。final独自のシミュレーション技術「DTAS」と聴覚モデルを組み合わせることで、身体形状の影響を数理的に処理し、「あなただけの自然な音色」を実現することを目指した設計になっています。

finalとは
finalは、神奈川県川崎市を拠点とする日本のオーディオ機器メーカーで、イヤホンやヘッドホンの設計・製造・販売を自社で一貫して行っています。質の高い音質と洗練されたデザインにこだわり、有線・ワイヤレスの両方をラインナップ。手頃な価格帯のモデルからハイエンドモデルまで幅広く展開しており、日本を代表するイヤホン・ヘッドホンブランドのひとつとされています。
参照元:世界初!音色を個人性適用する新フラッグシップワイヤレスイヤホン「TONALITE トナリテ」 GREEN FUNDINGでクラウドファンディング開始



自分専用の音って、オーダーメイドの服を仕立ててもらうみたいで贅沢じゃん。