米国のオーディオ消費は64%が広告付き。ニールセン「The Record」最新レポート公開

調査会社ニールセンとエジソンリサーチが四半期ごとに公開している米国の音声トレンドレポート「The Record」の2025年第2四半期版が7月に公開されました。

米国のオーディオ消費は64%が広告付き。ニールセン「The Record」最新レポート公開
引用元:ザ・レコード第2四半期米国オーディオ聴取動向

広告付きオーディオの利用状況

今回の調査では、米国の1日のオーディオ消費量がラジオ、ポッドキャスト、ストリーミング音楽サービス、衛星ラジオなどを含めて3時間50分に達しました。

このうち広告付きオーディオの消費時間は2時間27分で、全体の64%を占めています。テレビ視聴においては、74%が広告付きプラットフォームでの利用でした。

18歳以上、ラジオが全体の6割超を占める

18歳以上全体で見ると、広告付きオーディオの内訳はラジオ(AM/FM)が64%と最大を占め、ポッドキャストが19%、ストリーミング音楽サービスが14%、衛星ラジオが3%となりました。ラジオが依然として主要な存在である一方、デジタルオーディオ(デジタル音声メディア)の比率も一定の規模に達していることがわかります。

米国のオーディオ消費は64%が広告付き。ニールセン「The Record」最新レポート公開
引用元:ザ・レコード第2四半期米国オーディオ聴取動向

18〜34歳、若年層で存在感を増すポッドキャストとストリーミング

18〜34歳の層ではラジオの割合は45%にとどまり、ポッドキャストが32%と高い比率を示しています。ストリーミングサービスも22%を占めており、若年層ではデジタルオーディオの利用が目立ちます。衛星ラジオは1%と限定的でした。

米国のオーディオ消費は64%が広告付き。ニールセン「The Record」最新レポート公開
引用元:ザ・レコード第2四半期米国オーディオ聴取動向

25〜54歳、中堅層はラジオとデジタルの併用傾向

25〜54歳の層ではラジオが61%と依然として過半数を占める一方、ポッドキャストが23%、ストリーミングが14%と、デジタルオーディオも無視できない割合を占めています。衛星ラジオは2%でした。幅広い年齢層において、複数のチャネルが並行して利用されている様子が見られます。

米国のオーディオ消費は64%が広告付き。ニールセン「The Record」最新レポート公開
引用元:ザ・レコード第2四半期米国オーディオ聴取動向

35歳以上、ラジオが圧倒的優勢

35歳以上の層ではラジオが71%と圧倒的に高いシェアを維持しています。ポッドキャストは15%、ストリーミングは11%、衛星ラジオは3%にとどまり、ラジオが世代を問わず根強い支持を集めていることが確認されました。

米国のオーディオ消費は64%が広告付き。ニールセン「The Record」最新レポート公開
引用元:ザ・レコード第2四半期米国オーディオ聴取動向

ラジオの聴取シェアをフォーマット別に分析

今回のレポートでは、AM/FMラジオにおける上位15フォーマットについて、フォーマット別・年齢別・プラットフォーム別に聴取シェアが示されています。全体のラジオ聴取者シェアと、AM/FM局のデジタルストリームを聴取する層を区別して分析している点が特徴です。

18歳以上全体における主要フォーマットの傾向

18歳以上全体で見ると、「ニュース/トーク」フォーマットが最も高いシェアを占め、ラジオの中心的なジャンルとなっています。続いて「アダルト・コンテンポラリー」や「カントリー」「クラシックヒッツ」などの音楽フォーマットが広く支持されています。世代別に比較すると、35歳以上ではニュース/トークのシェアが特に高く、対照的に18〜34歳では音楽フォーマットの比率が大きくなる傾向が見られます。

米国のオーディオ消費は64%が広告付き。ニールセン「The Record」最新レポート公開
引用元:ザ・レコード第2四半期米国オーディオ聴取動向

ストリーミング利用における特徴

AM/FM局のデジタルストリームを対象とした調査では、ニュース/トークが最も高いシェアを占めました。ストリーミング利用者全体で2割を超えるシェアを占め、他のフォーマットを大きく上回っています。音楽ジャンルではアダルト・コンテンポラリーやオールスポーツが続き、若年層においてもストリーミング経由でニュース/トークを聴取する傾向が確認されました。従来の放送波に加え、デジタル環境においてもニュース系フォーマットの強さが明らかになった形です。

米国のオーディオ消費は64%が広告付き。ニールセン「The Record」最新レポート公開
引用元:ザ・レコード第2四半期米国オーディオ聴取動向

ニールセンとは

ニールセン(Nielsen)は、米国に本社を置く世界的なマーケティングリサーチ会社です。テレビやラジオ、デジタルメディアの視聴・利用動向を測定する調査で知られ、広告やメディアの効果を定量的に分析するデータを提供しています。企業や広告主、放送局にとって、市場理解や戦略立案の基盤となる情報源として広く活用されています。

参照元:ザ・レコード第2四半期米国オーディオ聴取動向

AMI(エイミー)

若年層でもラジオ45%が聴取、根強く聴かれているんだなという印象。