米国市場におけるソニックブランディングの追跡調査レポート「the SoundOut Index 2025」が公開されました。このレポートでは、7万件以上の米国消費者の調査データを基に、世界中の170を超えるブランドを対象として、サウンドロゴ(ソニックロゴ)が実際にどれほど効果的であるかが分析されています。

実際にブランド名を正しく回答できたのはわずか15.6%
今回の調査では、消費者がサウンドロゴを聞いてブランドを「認識した」と主張する割合と、実際にブランド名を「正しく回答できた」割合との間に、大きな差があることが判明しました。
調査によると、ブランドを「認識した」と回答した人の割合は平均して36.4%でしたが、実際のブランド想起率はわずか15.6%に留まりました。つまり、ブランドを「知っている」と確信しているリスナーの半数以上が、テストされた時に正確にブランド名を思い出せなかったことになります。
この結果から、多くのサウンドロゴは、独特のリズムや繰り返しでリスナーに親近感を抱かせることには成功していますが、その一方で、リスナーの記憶にブランド名を確実に結びつけ、覚えてもらうまでには至っていないと言えます。

サウンドロゴに「ブランド名」を含める効果は9倍
今回の調査では、サウンドロゴとブランド認知度の間に存在するギャップを埋めるために、ロゴ内にブランド名を含めることが有効であることも判明しました。
ブランド名を含むサウンドロゴと、含まないロゴを比較した結果は以下の通りです。
- ブランド名を含まないロゴ:ブランドを「知っている」と回答した人の割合 27%、実際の想起率 5%
- ブランド名を含むロゴ:ブランドを「知っている」と回答した人の割合 60%、実際の想起率 46%
この比較から、ブランド名を含めることで、ブランドを「知っている」と答える認知している人の割合は2倍以上に高まることがわかります。しかし、実際にブランド名を思い出せた割合を見ると、ブランド名を含めることで、含まない場合の9倍以上の効果があることが分かります。
これは、ブランド名を使わないサウンドロゴが、実際の認知獲得において大幅に効果が落ちる可能性を示唆しています。実際に、今回調査対象となったトップ25のサウンドロゴのうち22個がブランド名を含んでおり、下位100個のロゴのうち90個がブランド名を含んでいませんでした。

2025年の米国サウンドロゴ、アービーズが認知度トップに
本調査で、ファーストフードチェーンのアービーズが94%の認知度を獲得し、2025年のランキングでトップに選ばれました。これは2023年の3位からの大幅な上昇です。
2023年から2025年にかけて、認知度が急上昇したブランドとしては、アクティビア(22%増で18位上昇)、グリーン・ジャイアント(14%増で16位上昇)、リトル・シーザーズ(10%増で12位上昇)が挙げられます。

本調査レポートの完全版は、こちらからダウンロードできます。
ソニックロゴとは
ソニックロゴとは、ソニックブランディングの一環として使われる、ブランドや企業を特徴づける短い音のフレーズやジングルのことです。CMの最後やアプリの起動時、ポッドキャスト広告の冒頭など、様々な場面で使用されます。聴取者がその音を聞くだけで、どのブランドであるかを瞬時に連想できるように設計されており、ブランドの認知度向上や記憶への定着を主な目的としています。
参照元: SoundOut Index 2025



関西ならみんな「関西電気保安協会」の歌と一緒に名前まで覚えていると思う。知らんけど。